心療内科

心身症

胃潰瘍、気管支喘息、目まい・耳鳴り、動悸

心身症とは、ストレスなど精神的要因が関与する疾患の総称で、気管支喘息、胃潰瘍、高血圧症、頭痛などの内科的疾患や、線維筋痛症などの慢性疼痛疾患、アトピー性皮膚炎、過敏性腸症候群など、多岐にわたります。

心身症は身体的症状と、精神的側面の両方からアプローチして治療をすすめる必要があります。
また、動悸、耳鳴り、めまいなども、心身症としてあつかうことがあります。

「自律神経失調症」といわれるものの多くが心身症に含まれます。

うつ病

うつ病とは

気分の落ち込み(抑うつ状態)を中心とした疾患で、症状によって日常生活に支障をきたすものをうつ病と判断します。
症状が軽く、日常生活への支障があまりない場合は、うつ状態と表すこともあります。

うつ病の症状チェック
気持ちの落ち込み
仕事や趣味などにやる気がでない、倦怠感、疲労感
食欲不振による体重減少、または過食
不眠、または過眠
頻回に涙が出る
吐き気などの消化器症状
動悸、めまい

などの症状が挙げられます。

うつ病の原因

原因は不明で、明確な結論はまだありません。

仮説としてモノアミン仮説が知られており、脳内のセロトニンやノルアドレナリンなどが不足することにより、うつ病が起きるという説がある。

うつ病の診断

医師による問診、質問表など、総合的な診察により診断します。

うつ病の治療
抗うつ薬による治療
カウンセリングによる心理療法
電気けいれん療法
光療法
経頭蓋磁気刺激

などがあります。

うつ病の薬
三環系抗うつ薬
四環系抗うつ薬
選択的セロトニン再取り込み阻害薬(SSRI)
セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害薬(SNRI)
その他(スルピリド、タンドスピロンなど)

不眠症

不眠症とは

眠いのに寝付けない、寝付いても途中で起きてしまう、など、正常な睡眠が妨げられる状態を不眠症といいます。

不眠症チェック
三環系抗うつ薬
眠いのに長時間寝付けない。
寝付きはよいが、夜中に目覚めてしまう。
朝起きた際、疲れがとれていない。
不眠症の原因

ストレスや生活環境の変化、うつ状態によるもの、神経症、薬の副作用など、誘因は多岐にわたります。

不眠症の治療

内服薬による治療や、カウンセリングなどの心理療法がおこなわれます。睡眠導入の薬には、寝入りを改善するものや、眠りを深くするものなど、薬によって特徴があります。診察により、よりよい内服薬の選択を行います。

パニック障害

パニック障害とは

典型的には、突然の息切れや動悸、発汗などの症状が出現し、さらに手足のしびれが出現することもある、予期できないパニック発作を起こすものをいう。

パニック障害の症状
動悸、息切れ、発汗
手足のしびれ
また発作が起こるのではないか、との不安(予期不安)
発作に関連した場所などの回避(広場恐怖)
パニック障害の原因

原因は不明ですが、脳内の情報伝達物質であるセロトニンやノルアドレナリンなどの作用の障害といわれています。そこへストレスなどの誘因がかさなって症状が発現する場合もあります。

パニック障害の治療:薬物療法

■ 選択的セロトニン再取り込み阻害薬

副作用が少なく使いやすい薬剤ですが、急激な服薬の中断は症状の悪化をきたすので、十分注意する必要があります。

■ 三環系抗うつ薬

口渇、便秘などの抗コリン作用、心伝導障害などに注意して治療します。
緑内障や尿閉がある場合は使えません。

■ 抗不安薬

症状の緩和に有効ですが、眠気などが起きる可能性があります。
ほかの薬をつかっていても起きる発作の緩和など、補助的に用いることが多いです。

■ その他

セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害薬、抗けいれん薬など
心理療法:自律訓練法、認知行動療法など

摂食障害

摂食障害には、神経性食思不振症や過食症などがあります。

多くの場合、なんらかのストレス環境が関係しています。

青年期女性におおい、誤ったダイエットの認識によるやせ(多くは過食、嘔吐をともないます)なども含まれます。重症となると、入院による治療が必要になることも少なくありません。

誤った認識を是正し、栄養管理を行うことで治療していきます。

鍼灸院「久心康」との統合医療

鍼灸で「こころ」にアプローチ

この現代社会において、自分のこころをコントロールするということは難しいものです。少しの心配が止まらなくなったり、すべてが嫌になったり。深い悲しみに落ちているときでもふと耳にした音楽から生きる希望が湧いてきたりと、人間はバランスをとりながら生きています。

こころの病は、そのバランスが崩れてなかなか元に戻らない状態です。

中医学(中国での医学)では感情と臓器のつながりをとても大切にします。感情が暴走するときはその背後にある臓器が疲れていたり、逆にエネルギーが過剰になっていると判断してそれに対する経絡に鍼灸治療を行うことで臓器の働きを助け、感情を整えられると数千年前からの伝統中医学にはあります。

臓器を木火土金水の5つの要素でとらえ、その臓器と感情を相生(エネルギーを与える)と相剋(過剰なエネルギーを逃がす)の2つの関係の中でみていく五行説の考えに基づき、精神の治療は行われてきました。

久心康は、得意分野とする体質学の理論から、個々の患者様に適した手法で鍼灸治療を行っております。また当院と統合した医療を行うことにより、減薬したい再発したくないという悩みについても併せて相談にのっております。

統合医療により、複数の感情を臓器全体の力関係として整えることで、早期回復も期待できると考えております。