呼吸器科・アレルギー科

呼吸器内科領域の診察

当院では呼吸器内科領域の診察をしております。咳が長く続く、血痰が出る、動くと息苦しい、気管支喘息のコントロールなどが可能です。

必要に応じてレントゲン検査を行います。必要性がある場合は、速やかに胸部CTの手配を行います。

気管支喘息

近年、気管支喘息の新しい治療薬として、抗IgE抗体が注目されています。

気管支喘息発作に重要な役割をしていると思われるIgEに結合し、発作を抑えます。

この薬は使用するにはすでに高容量のステロイド吸入と、複数の喘息治療薬を使っている方で、なお発作をおこしてしまう方が対象となり、血液検査による血清中IgE濃度により使用の制限があります。

当院では抗IgE抗体による気管支喘息の治療を行っております。

花粉症、アレルギー検査

花粉症とは、その名の通り、花粉が原因で起こるアレルギーのことをいいます。欧米では歴史的経緯から枯草熱とよぶこともあります。

花粉症は一般的に特定の花粉の開花時期や飛散時期と一致して発症します。

症状

鼻アレルギー(鼻水、鼻づまり、嗅覚障害など)
眼アレルギー(結膜炎、眼掻痒感、結膜充血、流涙など)
咽頭症状(咽頭掻痒感、咽喉頭痛、咳嗽、嗄声など)
皮膚アレルギー(眼瞼周囲掻痒感、蕁麻疹様の発赤・腫脹)
などがあります。

 

アレルギー検査について

血清中の検査
非特異的IgE値(RIST法)、特異的IgE値、鼻汁・喀痰・血液中の好酸球数検査、ヒスタミン遊離試験(HRT)があります。
皮膚における検査
皮内テスト(アレルゲンを皮内注射して15分後に観察する検査)、パッチテスト、ブリックテスト(皮膚にアレルゲンを滴下して膨疹・発赤反応をみる検査)、スクラッチテストがあります。
誘発・負荷検査
アレルゲン吸入試験、アセチルコリン・ヒスタミン吸入試験、気道過敏性試験、吸入負荷試験があります。外来で安全に行える検査を優先的に行うことでアレルギーの有無を同定することが可能です。

 

アレルゲン免疫療法

アレルゲン免疫療法とは

減感作療法とも呼ばれ、アレルギーの原因であるアレルゲンを少量から投与することで、体をアレルゲンに慣らし、アレルギー症状を和らげる治療法です。
従来の注射による皮下接種法と比較して痛みがなく、アレルゲンを含む治療薬を舌の下で数分間保持することでアレルギー疾患を治療するアレルゲン免疫療法のひとつに舌下免疫療法があります。
※アレルゲン:アレルギー症状を引きおこす原因となるもの。ダニアレルギー性鼻炎であれば、ダニがアレルゲンとなります。


アレルゲン免疫療法の特徴

アレルギー症状を治したり、長期にわたり症状をおさえたりする可能性のある治療法です。
(症状が完全におさえられない場合でも、症状を和らげ、お薬の使用量を減らすことも期待できます)。
治療前にアレルギー性鼻炎の確定診断が必要です。
治療期間はアレルギー症状の有無にかかわらず、数年間にわたり毎日継続して服用する必要があります。
アレルゲンを投与することから、アレルギー反応がおこる可能性があり、まれに重篤な症状が発現する可能性があります。
すべての患者様に効果が期待できるわけではありません。

 

アレルゲン免疫療法で期待できる効果

くしゃみ、鼻水、鼻づまりの改善
涙目、目のかゆみの改善
アレルギー治療の減量
生活の質の改善

 

アレルゲン免疫療法の治療薬

スギ花粉症の減感作療法(アレルゲン免疫療法)薬 →シダトレン®スギ花粉舌下液 (開始出来る期間は6月~12月です。)
ダニアレルギーの減感作療法(アレルゲン免疫療法)薬 →アシテア®ダニ舌下錠、ミティキュア®ダニ舌下錠
シダトレン®スギ花粉舌下液は『スギ花粉症』に対する適用、アシテア®ダニ舌下錠とミティキュア®ダニ舌下錠は『ダニ抗原によるアレルギー性鼻炎』に対する適用があります。
副作用によって一定レベル以上の健康被害が生じた場合は、医薬品副作用被害救済制度及び製造物責任法という公的な制度による救済給付の対象となります。

 

ご相談ください。

舌下免疫療法は保険診療適応です。治療前にダニ・スギ花粉症のアレルギー性鼻炎の確定診断が必要になります。当院は院外処方のため薬代が別途かかります。薬代につきましては、各保険薬局へお問い合わせください。診療を希望される方、ダニ・スギ花粉症のアレルギー症状が気になる方は、当院受付までご相談ください。