アルツハイマー型認知症に対する治療薬として、
今回新たに経口薬ではなく、1日1回貼るタイプの
パッチ剤が発売になりました。(一般名:リバスチグミン)
今までの経口薬とは違い、飲み忘れを防ぐことができる点や、
薬を飲むのに抵抗がある人や薬を飲みこむのに時間がかかる人に対し、
飲まなくても貼ることで効果が出る点、
副作用が出た場合、すぐに剥がすことができる点などが
パッチ剤の主な利点です。
また、実際に使用される方はもちろん、介護者の方にも、目に見える点や、
介護者の負担が解消される点で非常に良いのではないかと思います。
パッチ剤の貼る場所は、上腕、胸、背中のいづれか1ヶ所になっており、
自分ではがさないようにするため、背中に張ることが多いようです。
パッチ剤は1日1回、毎日貼り替えます。貼るときは古い物を剥がしてから
新しいパッチをはります。
その際、皮膚症状を抑えるため、必ず違う場所に貼ることも重要です。
ちなみに、パッチ剤には日付を書くことができるので、
毎日貼り直しているか目で確認することができます。
主な副作用としては、貼った場所への赤みや痒みなどの皮膚症状です。
これらの症状の多くは皮膚の乾燥が主な原因となるため、
保湿剤を使うことで症状を抑えることができます。
また、他にも悪心、嘔吐などが副作用としてあります。
アルツハイマー型認知症は1911年にアルツハイマー博士が
この疾患についての論文を発表したことにより名づけられました。
そして今年でちょうど100年、この疾患に対しての薬剤として
新たな選択肢が増えたのは非常に大きなことではないかと思います。
事務たかおか