池袋内科,線維筋痛症,医院

線維筋痛症

線維筋痛症とは?

線維筋痛症は、原因不明の、長時間持続する全身の痛みと、様々な症状を認める疾患です。中年の女性に多く、人口の1.61%、約200万人の潜在患者が存在するといわれています。

疼痛症状が生活に及ぼす影響は大きく、人によっては体をさわるだけでも激痛が走ったり(アロディニア)、起き上がることもできなくなる場合があります。しかし、血液検査などをしても、異常がみつからない為、治療が滞ってしまうこともあります。原因はとくに思いつかないが、以前から体のいたるところが痛む、といった方は、線維筋痛症も疑ってみる必要があります。 診断には米国リウマチ学会(ACR)の分類基準が用いられます。

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発症に関連のある要因

線維筋痛症については、最近、病因や病態に関する研究が進歩しており、脳内のミクログリアが活性化した状態の一つとして脳内の神経炎症症候群としての報告もあります。今後の研究で、線維筋痛症という疾患概念が大きく変化するかもしれません。

2011年から2016年の間に得られた100以上の文献で線維筋痛症の発症に関連のある要因項目としてあげられるもののほとんどが、脳内においてストレスと認識されるものばかりです。

①身体的ストレス

膠原病リウマチ性疾患、外傷、心疾患、出産、変形性関節症、片頭痛、各種ワクチンなど

②心的・社会的ストレス

双極性感情障害、不安、不眠、抑うつなど

③遺伝性

まだ結論に至らずであるが、候補遺伝子の変異やmicroRNAを含む発現量の差が示唆されるところである。

④炎症・免疫異常

サイトカインやケモカインの異常など

⑤栄養・代謝

肥満、アルコール、低ビタミン血症、栄養不良 など

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線維筋痛症に用いられる薬

抗うつ薬

選択的セロトニン再取り込み阻害薬(SSRI)やセロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害薬(SNRI)、三環系抗うつ薬が多く用いられます。作用機序として、下行疼痛抑制系(痛みを緩和する神経系)の作用を増強するといわれています。

抗けいれん薬

クロナゼパムやガバペンチンが用いられます。また、プレガバリンの有効性が認められてきていますが、現在日本では治験を行っています。

筋弛緩薬

軽症の例に効果があることがあります。しかし、中等症以上の場合は効果が薄い場合が多いようです。

抗不安薬

不安を軽減することによる筋の緊張を軽減させることによって効果がでると考えられます。また、筋弛緩作用の強い抗不安薬を選択することや、疼痛発作の緊急時にジアゼパムの注射が奏効することがあります。

漢方薬

筋痛症状の背景に、冷えが存在することが多く、冷えを改善するための漢方薬を使うことがあります。また、疼痛緩和のために附子を含む漢方を用いたり、こむらがえりに用いる漢方である、芍薬甘草湯などを用いることがあります。 線維筋痛症は、現段階ではいわゆる「特効薬」はなく、残念ながら症状をコントロールすることが目標となることが多いです。しかし、治療によりかなりの症状緩和が見込める為、適切な治療を選択していくことが重要です。

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鍼灸による線維筋痛症の治療

非薬理学的療法を推奨する新たな治療ガイドライン

2008年欧州リウマチ学会の線維筋痛症治療ガイドライン以降、疾患の病因や、発症要因の解明が進んだ結果、2016年に発表された治療ガイドラインで最も大きな変更点としてあげられたのが、

・ 最初の治療は非薬理学的療法に焦点をあてるべきである点
・ 線維筋痛症の病態管理はQOL(Quality Of Life:生活の質)の改善を目標とする点

です。これを踏まえ、当院では、最新のガイドラインに沿った非薬物療法の中でもエビデンスレベルの高い、鍼灸治療とマルチコンポーネント(エアロビクス 及び強化運動、認知行動療法、限定的な理学療法、温泉治療、鍼灸治療、瞑想的運動療法、マインドフルネス)を取り入れ、久心康の体質学による統合的治療方針を組み合わせることにより治療を行っております。

 

鍼灸院「久心康」との統合医療

線維筋痛症の鍼灸治療

治療法の意思決定は患者様との共通認識で行っておりますので、身勝手な独断による治療は行っておりません。減薬したい再発したくない痛みの不安から解放されたいなど、相談したいことがありましたらぜひ当院へお越しいただけると幸いです。

 

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